えらいめにあいました〜(前編)

えらいことになりましたね。これからはマメにブログ更新しなければ、と思っていた矢先に。



震災で被害を受けられた方々に心よりお見舞い申し上げます。ホント簡単にかける言葉など見つからないですよね。一人でも多くの方の無事をお祈りするしかないです。



そんでもって、ウチ。東京23区に住んでるワケですが、いわゆる被災してまいました〜!!

細長いビルの最上階である10階が住居(アシさん達もここで飯食ったり、シャワー浴びたりするワケですが)と私の仕事場、9階がダンナの仕事場で中が階段でつながってるワケです。そう言うと、メゾネットのかっこいい高級マンションをみなさん連想されると思いますが、築すでに20年以上、ダンナの貯金が限りなくヒトケタに近い時に買った物件です、想像し直して。

それゆえか、バカに揺れるんですよ、我が家。震災当日など、それはそれはブンブンと揺れ、家具はハジから倒れ、ぶっ壊れ、食器は八割方割れ、資料・本、CD・DVDは宙を舞い散乱し、床が見えないぐらい、えらいこととなりました。

一時は学校に避難することも考えましたが、ダンナも私も〆切りを3、4日先にひかえた身。私の方はケータイも行方不明になり、担当さんと連絡もとれなかったため、「今はしょーがないか〜」てなカンジでしたが、ダンナの方は直ちに連絡が取れ、今回だけはなんとか指定の日までに原稿をだしてほしいと言われ、「こーなったらやるしかない」てなことになり、余震の続く中、片付けて作業続行するという決断がくだされました。

この日アシさんは4人いましたが、妻子持ちのU君とS君には、徒歩で帰ってもらうことにし、家が遠方で帰れないT君と一番お若い独り身のY君に残ってもらうことになる。そこに近場に住むダンナの担当編集Sさんも、この大変な時に様子を見に来てくれ、とにかく作業場だけでも使えるようにし、まずは描きかけの原稿を掘り出さねばー!と一同懸命の復旧作業が続く。

私の方は、原稿の行方は気になれど、途中の廊下が倒れた家具で寸断され、部屋に入れない状態。とりあえず、寝るトコを作らねば、とリビングの復旧に着手するも、瀬戸物の破片が散乱していて、床肌が見えるまでに8時間かかりましたよ。



そんなこんなで ダンナと二人のアシさんは、ほとんど不眠不休でがんばり、こちらも片付けながら、最低限のアシさん飯を作る、といった2日間がすぎましたが、なにしろ生活が成り立たない。どーしたもんかと途方に暮れてたトコに救世主登場!!横浜に住むダンナの妹Kが、ご近所の内装の仕事に携わるご夫婦と助っ人に来てくれたのです。女にゃ無理な家具の解体を手伝っていただき、よーやく2日ぶりに我が仕事場に足を踏み入れた私でした。原稿もなんとか掘り起こし、ケータイも見つかり、とりあえず、荒れ果てたウチの中を写真に撮りましたよ。少し片付けてから撮りましたが、こんなカンジ。







自分の部屋・入口。入れね〜 。





娘の部屋・手前に倒れてるのがタンス





ダンナ仕事場に向かう階段・階段上の棚からDVD&ビデオの雨





自分仕事場・あははは〜と笑うしかない。





数時間にわたるゴミ集めや解体作業が続き、まだまだ住めるにはほど遠いものの、危険は回避できるようにあらゆる家具を倒したり、引き出しにガムテープを張ったりしてなんとか一次片付け終了。必要なモンだけカバンに詰め、ダンナ・私・娘・母&文鳥バニちゃんは、一時横浜の義妹のトコに避難することにする。

T君とY君には、電車の動いてる時間によーやく帰宅していただき、とりあえず着の身着のままでなんとか横浜まで避難しましたー。

やーこの時はホッとしましたねー。3日ぶりに布団で寝かせてもらいました。なにしろそれまでの2日間、土足で暮らしてましたからね。



その日のオマケ話を一つ。

ダンナは翌日担当さんが原稿を横浜まで取りにくる、というので夜中に最後の仕上げ。作業机などないので、実家のリビングの食卓で作業。ダンナの実家に滞在する際、私もよくこの食卓で作業するのですが、この日はダンナがその定位置に。 さすがに気の毒に思い、「そーいえば自分も同業だった」と、この時初めて思い出し、「なんか手伝おうか?」と名乗りをあげる。ダンナ開口一言「いい」。

ダンナは知っているのです。私の不器用さとクオリティーの違いを。私だってわかってるから普段は決してそんなことは言わない。しかし、こんな時は人間助け合いだし。いつもより、やや強めに「なんか、簡単な作業ぐらいなら出来るよ」と、食い下がってみたならば、「じゃあホワイトかけて」と珍しく
指令が。そのくらいなら、とはりきって修正液を手に取る。早速はみ出す。老眼鏡持ってきたはずだけど、どのカバンに入ってたっけ?などと言い訳してみるが、はみ出しを修正するはずのホワイトではみ出すって…。2、3枚やったところで、ダンナ一言。「やっぱいい、もう寝れば」。−ハイ、寝ました。



翌日、ビーラブ編集部から電話があり、担当のMさんから、「こんな時に本当に申し訳ありませんが、〆切りを来週まで延ばしますから、原稿なんとかイケますかね?」と打診され 「やっぱり…ぬははは」 と笑うことになる自分でありました。(とりあえず前編・了。後編に続く)